第10章

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  『 鈴香 』   自転車をこぎながら 圭介が 後ろに座るあたしを呼んだ   『 何? 』     『お前んちって  どこ?』     『え?  ‥‥え~っと‥‥』   キョロキョロして 周りの建物を確認しながら 道を教えた     『了解!』   圭介は明るく言った     あたしは黙ってた   圭介の広い背中に捕まって 過ぎていく町並みを眺めた     しばらくして あたしが呟く   『‥‥圭介』     『 ん? 』       『ありがとう』     圭介は少し間を開けて言った     『‥‥どういたしまして』    
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