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『 鈴香 』
自転車をこぎながら
圭介が
後ろに座るあたしを呼んだ
『 何? 』
『お前んちって
どこ?』
『え?
‥‥え~っと‥‥』
キョロキョロして
周りの建物を確認しながら
道を教えた
『了解!』
圭介は明るく言った
あたしは黙ってた
圭介の広い背中に捕まって
過ぎていく町並みを眺めた
しばらくして
あたしが呟く
『‥‥圭介』
『 ん? 』
『ありがとう』
圭介は少し間を開けて言った
『‥‥どういたしまして』
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