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陣痛②
一番に単身赴任してる旦那に連絡、次に義父母、最後に実家の母。
みんな慌てて駆け付けてくれた。
お腹の張りを抑える点滴を外すか、先生に聞かれる。外せば、陣痛が本格的になる。正直、外したくないのが本音だった。旦那と話し合い、外す事に決める。先生に返事する時、涙が溢れてきた。
徐々に陣痛の感覚が短くなっていく。
先生には、小さすぎるから下から出てくるまえに、力尽きて死んでしまう可能性がある事、出てこれても体が小さすぎて心臓を戻す管が入らないかもしれない事が説明された。
100%のうち1%でも可能性があるならと、奇跡が起こるのを信じた。
陣痛がドンドン進む。朝の7時過ぎに出血してから12時間。痛みは間隔なく痛い。
まだいきみもこない。
三人目にして、出産がこんなに大変な事を思い知らされる。
弱音が私の口から零れ出した。
「無痛分娩にして…」
看護婦さんに訴えてしばらくした時、初めてのいきみがきた。
先生が来て、分娩室にいた母や妹は隣の待合室に移動。
ここから出産の始まり。
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