悲しい選択

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先生から、赤ちゃんについての説明がされた。 脳が鬱血していて、管を通して、心臓を戻しても、生きる可能性が低い事。生きられても、植物状態の可能性が強い事。 「痛い思いはさせず、しっかりお母さんに抱きしめられて いく方がいいんじゃない?」 どういう状態であれ、命が助かるならと、諦められない自分がいる。 旦那は厳しい顔で、首を横に振る。 「諦めよう」 涙が溢れる。 抱きしめている赤ちゃんを、さらにきつく抱きしめる。 「ごめんね」 ただただ、赤ちゃんに対して、謝罪の言葉しか出てこない。
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