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入院生活が始まった。トイレ以外はベッドでの生活。お腹の張りを押さえる点滴と、一日二回の抗生物質の点滴。週に一度の採血。
看護婦さんと話す以外はテレビを見るだけ。友達も、県外に嫁いで来た為、みんな遠くて容易に来て貰える距離ではなく、一日をボケーッと過ごしていた。
夜になれば義母がちび二人を連れて来てくれてた。それが唯一の楽しみだった。旦那も毎週病院に来てくれてた。
お腹の赤ちゃんは元気で、エコーをみるたび動き回っていた。羊水の量も極端に減る事無く、横這いできていた。もしかしたら、このままいけば、八ヶ月までもってくれるかも…そんな期待が頭をよぎる。
五ヶ月後半には、赤ちゃんの性別も判明。男の子。上の子が同性の兄弟に大喜び。
年末年始を病院で過ごし、状態も変化なし。ただ、お腹の張りが頻繁になってきた気がする。点滴が効いてないのかな?赤ちゃんは少ない羊水の子宮の中でモゾモゾ動いている。苦しいのかな…。
ごめんね…。赤ちゃんに申し訳ない気持ちで一杯だった。
一月十日。週一の診察で、羊水がほとんどからっぽの状態なのが分かった。
先生には、諦めて堕ろすか、今より安静度を高めて治療を続けるかの選択を迫られた。旦那との話し合いで、治療を続ける事に決まった。
ここからが、ほんとうの戦いだった。
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