第三章

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「そろそろ行くぞ。魔獣に食われたいならまだ転がっていてもいいがな」 「い、行きます行きます!」 少々Sの気があるかも知れないということも今の所彼しか知らないだろう。 本当に襲われかねない、否、実際に襲われている東雲は青くなりながら起き上がった。 ソレは相変わらず蒼穹を眺めている。 「日が暮れるまでにはあの丘を越える」 「げ、遠いし……」 ソレが指差した丘は、丘と言うよりも山と言った方がいいようなものだった。 おまけに靄がかかっていて不気味である。 また魔獣に襲われたりしないだろうか……… 彼の心配は尽きなかった。
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