第二章

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ソレも彼も剣士であった。 しかし、彼はまだ剣士になって日も浅い、いわゆる見習い剣士であった。 腰に差した真新しい細身の剣が、格好だけでも剣を扱う者ということを示している。 ソレは熟練の剣士であった。 しかし、滅多に剣を抜くことはなかった。 能ある鷹は爪を隠す、とはまさにソレのことを指しているようである。 持ち歩く長剣は使い込まれており、血のこびり付いた跡もある。 それが新人の者との明らかな差であった。
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