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成政が二条城に着いてから数日後、成政の友(幾度の戦で友好を築き、自分の背中を任せるくらい)でもある明智光秀(アケチ ミツヒデ)が成政の元を訪ねた。
成政「何か用ですか。光秀殿」
光秀「突然、訪問して申し訳ない」
成政「いえいえ。ところで何用ですか」
光秀「成政殿、最近の信長様をどう思いか」
成政「別に変わったようには思えませぬが・・・・・・・・・・光秀殿はどう思っているのです?」
光秀「某は・・・最近の信長様は天下しか見ておらぬと思います」
成政「それは当たり前であろう。天下統一は信長様がなさるのだ。普通であろう」
光秀「いえ、違いまする。では、成政殿にお尋ね申す。戦とは何を目標として行うのでしょう?」
成政「天下統一をして戦のない世を作る事であろう」
光秀「その通りです。しかし、信長様はどうでしょうか?戦に勝つためなら兵も民も皆、殺します。このようなお方が天下を治めても良いのでしょうか?」
成政「・・・・・・・・・・・・・・・」
成政は黙ったままだ。
二人の間に沈黙が流れた。その沈黙を破ったのは二人ではなかった。
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