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「無理を、承知で頼んでい、るんだ。わた、しはもう……。だから、お願いだ。こ、これを……」
務が半ば無理矢理手渡したモノは、一枚のフロッピーディスクだった。
「これを、持って、娘のと、ころへ。たの、む。もう時間が……」
務はそれだけ言うと、隆の腕の中で力尽きた。
引き受けるとも、断るとも言わない内に死なれてしまった隆は、どうして良いか分からずに、それでも最期の慈悲のように、務の瞳をとじさせる。
それから小さくため息を吐き、手の平に残ったそれを眺めた。
「……これは」
渡されたフロッピーディスクが何を意味するのか、隆には全く分からなかった。
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