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男はますます狼狽えたが、辛うじて答える。
「あ、あぁ。それは、俺の名前だ」
「そうか」
相手はそう呟くと、一歩二歩と進み、街灯の下で立ち止まる。
すると顔を見た男の顔面が一瞬にして蒼白になる、相手はそのさまを見て、冷笑を浮かべた。
「死んでもらいたい」
相手はそれだけを言うと、何も無い筈の空間に一本の刀を創り出した。
「ひ……ひぃ!」
男はその時になって、ようやく自分の置かれている状況に気が付いた。
あり得ない光景を目の当たりにし腰を抜かしながらも、両手を必死に使って後ずさっていく。
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