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「お、お前は!」
「ようやく思い出したか、俺のコード・ネームを」
ゆっくりと近付きながら、相手が言う。
男の方はそれどころでは無いらしく、身体中がたがたと震え出す。相手はそんな男の側にしゃがみ込み、無表情で囁いた。
「俺のコード・ネームは暗殺者(アサシン)。お前を殺しにきたんだよ」
「た、助けてくれ! か、金はいくらでもやる、だ、だから殺さないで!!」
暗殺者と名乗った男は刃を引き抜きながら、黙って男の弁明を聞くと答えた。
「お前のした事は、被害者の恋人だった人間から聞いている。あの時、お前はどう答えた?」
暗殺者は引き抜いた刀身を月光に反射させながら、男を鋭く睨みつける。
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