紅の二人

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どこまでも続く 青い青い空。 白く浮いてる雲を 包み込むように。   太陽の光 僕らを照らし続ける 雲に隠れてしまっても ちゃんと見ているよ。   僕が見上げた時はいつも 紅の夕焼け空。 カラスが鳴いて飛んでいく 僕も飛べたらいいのになんて 考えたりして…。   河原で君と二人 君の顔も紅に 足元にあった石ころを 拾ってぶん投げる。   高く上がった石は 自分なりに空に追い付こうと 必死で上がっていったけれど やっぱり届かない…。   投げた石が川に落ちていった ちゃぽんと音を立てて 落ちてった…。   そろそろタイムリミットだね 君との別れの時間だ 明日会えるの分かってる だけど離れたくないんだ…。   紅の中で二人 抱き合って離れない その上にはもうすでに 月が現れ始めた…。   家路を急ぐ途中に 月がすっかり空を占領。 種類の違う光が 冷たく照らしてる   秋には鳴いてたすずむし この時期になるともういなくて 少し寂しい夜が来た 風のざわめきだけの夜が来た。   メールで二人会話する やっぱり違う 何か違う 離れたばかりの僕らだけど またすぐに顔を見たくなる…。
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