1547人が本棚に入れています
本棚に追加
「ぷはー。風呂上がりにはこれが一番じゃのおー。」
……狸が器用にコーヒー牛乳を飲んでいる。珍しいモノを見た。(冷蔵庫にコーヒー牛乳完備の旅館も珍しいが)
「教授は、ポカリですね?」
「ああ。サンキュー。」
宗が、ポカリの封を開けて渡してくれた。
「…続きを、御話しましょうか。」
「頼む。」
俺は軽く手を挙げて、話を催促した。
「三帝の簡単な説明をしたのは、憶えておるかの?」
「永天帝・永地帝・永人帝の三人で、神を創りし神……だったよな。」
満足そうに狸が頷いた。
「ほっほっほっ。本当に小僧は昔から聡明じゃな。その通りじゃ。この三帝は最初から三帝のままでの。他の天・地界の神と違って、替わる事はないんじゃよ。何せ、この世の全てを創造した神での。一応、天・地・人には別れておるが、その差は無きに等しい。名前は、永天帝が水月、永地帝が炎月、永人帝が風月。この中の永地帝炎月が主に、天界の神を育てる役目をになっておっての、天界中から素質のある者を見付けだし、幼い頃から炎月に鍛えられるんじゃよ。最も、天界の神は、人界の神と違って、任期はかなり長い。そしてその間、必ず勉強の為、一度人界に生まれ変わる事になっておってな、今の小僧がそれじゃな。」
最初のコメントを投稿しよう!