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「それじゃあ、子供達を人質に捕られて、蛇神の言う事を?」
「はい。先生には、大変申し訳ない事を!」
奈波さんが頭を下げる。
「止めてください。俺はこの通り、無事ですし。……子供達が無事でなによりです。それに、奈波さんが悪い訳じゃ有りませんから。」
悪いのは此処ににいる、狸と秘書ですから。と心の中で呟いた。
「先生……。」
「ただ、三上 雪さんは、手遅れでした。蛇神に魂は食べられてすでに亡くなっていました。」
「………そうでしたか……可哀相に…。」
奈波さんは、目を伏せた。俺は慰めの言葉を掛けようとした、その時。
「な、奈波!先生!大変だっ!!」
浅見さんがあわてて、俺達の居る離れに飛び込んで来た。
「む、村の桜や他の花がっ!」
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