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「狸っ!何しやがるっ!」
こんな大勢の前で石を外すなんて!!俺は思わず頭を抱えてしゃがみこんだ。おそわれるっ!
「……何かパワーアップしてません?老師。」
「そうなのか?まあ、昨日力を使って、魂の方がますます強くなったのじゃろ。…小僧大丈夫じゃよ。」
狸に言われ、俺は恐る恐る前を見た。
「……!!何で?!」
そこに居た、村の人達が全員倒れている。
「俺、ここまでひどい、特異体質だったか?」
「じゃから、昨日、説明してやったろ?小僧は、体が人間で魂は神じゃと。もともと、人間の器では、神気を押さえるのには無理があっての。小僧が昨日、神の力を使った事で、人間の器が脆くなったんじゃな。」
ぽんぽんと、狸が俺の肩を叩いた。………と、言う事は……。
「ますます、この石の力が必要になりますね?教授。」
俺が後ろを見上げると、手にいつのまにか石を持ち、悪魔の如く、意味有りげな笑みを浮かべた、腹黒陰険眼鏡秘書が、俺を見下げていた。
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