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法樹宗が来てから、俺の生活は、一変した。講義の準備も、雑誌などのインタビューのセッティング、スケジュール管理。雑用を全てこなしてくれた上、お昼のお弁当まで作ってくれる。……実はそれだけではない。俺は、ベットから眠い目をこすり、そのまま一階に降りた。
「お早うございます。朝ご飯できてますよ。」
俺のよれよれ姿とは、対照的に朝からネクタイにワイシャツだ。その上にエプロンを付けている。
「…まだ慣れねぇな。」
そうなのだ、¨健康管理も秘書の務めですから。¨と言われ、何故か同居生活をおくる事になった。まあ、我が家は古いが、部屋は余っているので、自分の身の危険がなければ構わない。なにより、
「…うまいよなぁ。やっぱり」
赤だしの手作り豆腐とわかめの味噌汁をすすりながら、言った。同居を決めたのは、この料理のせいだ。
「ありがとうごさいます。」
にっこりと朝から、眩しい笑顔だ。俺は、こういう顔に弱いのか?
「そういえば、前から聞こうと思ってたんだが、その頭染めているのか?」
不思議な事に、法樹の耳の上辺りだけは、金色だった。そこ以外は、黒髪なのに。
「…自毛ですよ。」
ん?何か空気が、変わったぞ。
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