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─保健室─
「先生!媛槻先生!」
魅遙と庇った男子生徒…恐らく2年の生徒を担いだ会長の秀が、保健室に入ったや否や、先生を呼び掛ける。
「紫苑君、その担いでいるのは人形かしら?」
紫苑と呼ばれた会長は…
「…ははは、バレてたか」
媛槻先生が呆れた表情を浮かべた後…
「結局その人形らしき物体は本物?偽者?このブラックリスト紫苑君」
疑いの眼差しが紫苑と呼ばれた会長に突き刺さる。
「だから本物ですって!
早く秀と皇に治療を頼み─」
「ベッドにその女子を乗せなさい」
目付が変わった。
「おぅ!秀はどうすれば良いんでっか、先生?」
砕けた喋りになる紫苑。
「椅子に座らせて、
後は病院で見てもらいな」
素早く怪我の処置を行う媛槻先生。
「紫苑、秀君の身体を支えて」
「何故呼び捨てなんだよ」
「はぁ…後で説教だよ」
「説教嫌なんすけど…」
「その歳での我儘は可愛くないわ」
「勘弁してぇや、媛っちぃ~?」
「御黙りっ、この不良副会長!!」
そんなこんなで、てきぱきと手際良く処置は終えた…
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