ACT2:似て非なる相棒

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なんだろう…頭が痛い… 長い眠りに陥ってたのかな… 外が既に暗闇に染まっていました。 「…学校?」 あれ?今何時だろう… ふと近くにあった時計を見る。 既に針が8時を指していた。 「…なんでこんな時間まで寝てるのかな…?」 ふと部屋を見渡す。 薬品の匂いがぷんぷんする… 「保健室…?」 右側にあったもう一つのベッドに誰かが眠っていた。 その傍らに会長の林原先輩が。 「うん?起きたかい、皇」 昨日とはやけに態度の違う会長さんでした。 「あの…もしかして私と庇ってくれた人を…?」 恐る恐る聴いてみる。 「あぁ…俺が駆け付けた時に気を失ったからね…」 あぁ…迷惑掛けちゃったな… 起き上がった私は、ふとベッドに寝ていた、私を庇って怪我した人の顔を見る。 「えっ…林原先輩と顔が…同じ?」 驚いていた私に、 「起きたようね、皇魅遙さん」 「ひゃぁっ!?」 突如の呼び掛けに、思わず声を上げてしまいました。 読んだのは保健の先生のようだ。 「えっと…」 「媛槻よ、覚えておきなさい」 なんか苦手…この先生はきっと… 「おいおい…皇は何度も同じ手に掛かるのがそんなに好きなのかぇ?」 「違いますよ!…先程から聴いていれば、昨日と随分態度が違うじゃないですか!!」 私が怒り終えた後、 「それは…」 と林原先輩が言い掛けたその時だった。
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