ACT2:似て非なる相棒

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「…う…」 庇ってくれた人が目を覚ました。 「……………」 何も言わずに起き上がる。 「頭が痛む…うん?」 その人がまず私の顔を見る。 その次に奥側に居た媛槻先生を見る。 「おはよう」 「…お早う御座います、媛槻先生」 かなりゆっくりな挨拶でした。 「宜しい」 何か、様子がおかしかった。 媛槻先生が微笑んでいるのが見取れる。 もう一度私の顔を見てから、 「大丈夫でしたか?」 会長と同じ顔が私に問い掛ける。 呆然と聞き流し掛けて、 「あっ、はい。御陰様で」 取り敢えず応答する。 最後に会長さんの、林原先輩を見たその人が、明らかに呆れて言葉も出ないといった表情をした後… 「紫苑、何故私の変装をしているんだ?しかもカツラと特殊メイクを使ってまで…どういう訳ですか!!」 紫苑と呼ばれた会長さんが、必死に言い訳を始めた。 「はぁ…兄貴とあの行事で入れ替わった時以来ハマってな…ちょくちょくなりすま─」 ………………………… 「あのっ…私、今頭が周らないのでどういう事かさっぱり判らないのですが…」
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