ACT3:始まりは…

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─皇邸:玄関前─ 秀が腕時計の時間を見て、 「それでは見送りも終えので…時間も遅いですし、僕達は帰りますか」 それに合わせて、 「ほんじゃまぁ、今日はお疲れさん!」 紫苑が手を振り上げた。 双子が振り返り、帰宅路に戻ろうとした時だった。 そういえば今日は迷惑を掛けたし…そうですね… 「あのっ…少しお茶を御馳走したいんですが…本日、御迷惑を掛けた謝罪の気持ち代わりに」 お茶か…とゆう顔をした紫苑と、 「…御茶…茶道を?」 問い質してきた秀。 「はい、言わば家訓です。代々必ず習わされているので…」 それを聴いた秀が、そわそわしている。 あっ…発作が起きたか… あれ…?秀先輩どうしたんだろう…? 「あぁ、兄貴はな…」 様子の可笑しい秀を見兼ねた紫苑先輩が、やれやれと言いたそうな態度で、 「それじゃあ、一杯御馳走になるわ」 紫苑のその返事の後に、秀が振り返り、 「是非とも!御好意に甘えますね」 何やら楽しそうな秀先輩でしたが…いつの間にか、紫苑先輩が隣りに居ました。 「あのな…兄貴は和を重んずる奴でな…そうゆうのになるとな…どうも落ち着かんのだよ。所謂和好きと言うべきか…婆ちゃんに似てね」 「御祖母様ですか?」 魅遙が尋ねる。 「あぁ、あの銀髪も婆ちゃん譲りだよ。婆ちゃんの血を受け継いでる親父は、あの銀髪にはならなかったけど…兄貴は、たまたま婆ちゃんの血を色濃く受け継いでるのは確かだよ」 あの髪は御祖母様の遺伝子の影響でしたか… 「…楽しみですね…」 明らか目の色が変わっていた秀先輩。 その様子を傍から見つつ、私と紫苑先輩は玄関まで歩いて来ました…
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