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「しかし…魅遙ちゃんが殿方を連れて来たんですもの。お父さんには出てこれないようにしておきましたから。
あの人、何事も厄介なことにしますので」
ふと弥翰から冷徹なるオーラらしきものが漂ったのは、部屋に居た4人にも充分に判った。
恐る恐る問いてみる秀。
「あの…御主人は今はどちらに?」
満面の笑みで返答する弥翰。
「旦那でしたら奥に縛りつけてますので、大丈夫ですわ。猛犬を抑えつけてるようなものですので」
ふと奥の方から何かの呻き声が聞こえてきたのは、この際気のせいと信じて置こう。
「そういえばお母さん、挨拶の為だけにここに?」
魅遙に聴かれて、
「あぁ!そういえば、魅花ちゃんに御客様が御見えになられてますよ」
思い出したかのように伝える。
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