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大学の近所ということもあり、おしゃれなカフェはいっぱいあった。
彼女は、いつも行くのか、迷うこともなく1つのカフェへ入っていった。
『マスター、私いつもの。あなたは?』
『あ、僕も同じで』
彼女が何を頼んだか知らないのに、ついそう言っていた。
後で後悔しても知らないわよ、と彼女は言ったが、それどころじゃなかった。
僕は、緊張していた。
『まずは、約束通り。私の名前は愛美。小田愛美と言うの。あなたは?』
『ぼ、僕は、橘太一。これでも、営業マン…です』
愛美は、泣きそうな笑顔で笑う人だった。
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