僕が君を好きで、君が笑うなら…

11/14
前へ
/43ページ
次へ
大学の近所ということもあり、おしゃれなカフェはいっぱいあった。 彼女は、いつも行くのか、迷うこともなく1つのカフェへ入っていった。 『マスター、私いつもの。あなたは?』 『あ、僕も同じで』 彼女が何を頼んだか知らないのに、ついそう言っていた。 後で後悔しても知らないわよ、と彼女は言ったが、それどころじゃなかった。 僕は、緊張していた。 『まずは、約束通り。私の名前は愛美。小田愛美と言うの。あなたは?』 『ぼ、僕は、橘太一。これでも、営業マン…です』 愛美は、泣きそうな笑顔で笑う人だった。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

277人が本棚に入れています
本棚に追加