277人が本棚に入れています
本棚に追加
太一は電車に乗って、営業先に行く所だった。
毎日乗っているが、満員車両にはなれない。
身動きがとれないまま、揺れにまかせて立っている。
『この人、痴漢です』
いきなり手を捕まれて、上に挙げられた。
-…えぇ!?痴漢!?
『ちょ、ち、違いますよ。僕何もしてませんて』
言い訳も空しく、駅員さんに連れていかれ、こってり絞られた。
なんとか、誤解も解け、営業先へ向かうことができたが、予想外に時間をとられてしまい、遅れてしまった。
向かった先は、大学。
今日は点検をかねた営業だった。
『遅れてすみませんでした。○×営業所の橘です』
『あぁ、ご苦労様です。よろしくお願いしますね』
『はぃ、よろしく……って、あ゛ー』
最初のコメントを投稿しよう!