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僕は四つ葉のクローバー。
今は、優太君の右手の中。
二人は公園からの帰り道。
優太君はずっとニコニコ、パパに話したいことが沢山あるみたい。
「お絵かきの時間にカイジュウの絵を描いたんだ。そしたらヒロミ先生が上手だねって。」
「それでね、カイジュウね、ママにあげようかなって思ったんだ。けど、チサトちゃんが欲しいって言ったから。」
「僕…チサトちゃんのこと好きなんだ。」
おっと、優太君には好きな子がいるんだね。
チサトちゃん、どんな子だろう?
なんだかパパもソワソワしてるみたい。
そりゃそうだ。
大好きな息子のお嫁さん候補、知りたくないわけがない。
「チサトちゃん、かけっこが早い子が好きなんだって。」
なるほど。
だから、かけっこで一番になりたいわけか。
「優太、チサトちゃんを好きなことはママには秘密だぞ。嫉妬しちゃうからな。」
「シット?」
「まぁ、とにかく男同士の約束だ。」
あ、家が見えてきた。
「うん。ねぇ、今日の晩ご飯なんだろう?」
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