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何処にでも在りそうな大きな学校・・・・。
だがその学校は異様な静けさに包まれていた。
平日の朝だと言うのに、校舎の中は活気溢れる生徒の姿は無く、静寂に満ちている。
そんな中、とある教室の窓際の隅に、長い髪を後ろ手に縛った少年が一人、息を潜めていた。
少年が着ているのは学校指定の制服ではなく、
白のTシャツにウッドランド迷彩カーゴパンツ。
タクティカルベスト、コンバットブーツ、レッグホルスターに、ハーフフィンガーグローブ・・・・。
正に特殊部隊と言う様な出立ちで、その手には、M203グレネードランチャーを装着した、コルト.M4A1.カービン.アサルトライフル、
M4A1-G(グレネーダー)が握られていた。
少年は徐にM4A1のマガジンを引抜いた。
マガジン内には弾薬は残って無い。
すぐさまマガジンを右手の中指と薬指の間に挟み、M4A1のレシーバーハンドルを引く。
けれども、チャンパー内に弾は残っていなかった。
少年「弾切れか・・・・」
少年は軽く舌打ちすると、素早くマグチェンジをして、チャージングハンドルを引いた。
うなだれる様にM4A1-Gを見ていたが、ハッと、何かに気付いた様に少年は立ち上がると、姿勢を低くしながら、教室の扉の前に移動した。
何かが聞こえる。
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