239人が本棚に入れています
本棚に追加
『そうだよ。お母さんが行ってあげてよ。鰻はちゃんと焼いとくから。早く早く!』
私がそう言うと、
『わかったよ。じゃあお願いね。』
と母はブツブツ言いながら身支度をはじめた。
途中、ヒゲを剃ろうとしたり、ゴキブリを見つけ、必死に退治しようとしている のんきな父が少し可愛くも見えたが、“お母さんのご機嫌が悪くなるぞ”と少し冷や冷やともしていた。
『何かあったらすぐ電話してね。』
私が言うと、母は、
『わかった。』
といい、父と二人、病院へと向かっていった。
最初のコメントを投稿しよう!