空の彼方へ

伝説の龍

遥か昔、この世界には多くの龍が存在していた。

龍には、二匹の長がおり各々に与えられた領地を治めていた。

しかし、領地の拡大を図った龍──黒龍により龍同士の争いが始まり、長い戦いの末に黒龍を封印すると言う形で幕が降りた時には、生き残りの龍はもう一匹の長である龍──白龍とそれに付き従う八匹の龍のみとなってしまっていた。

かくして、甚大な被害を受けた龍達は空の彼方にあると言われる龍の世界──仙龍郷へと戻ろうとした。

しかし、その途中黒龍の封印に多大なる力を使った白龍は一匹地上へと堕ちていった──。

『世界の神話』──５ページ “伝説の龍”より