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この日私は
和也の家に遊びに行った。
天気予報では言ってなかったのに
初雪が降った。
和也は、これ以上積もると帰れなくなるからって言ってきた。
そして夕方の6時に私を家まで送ってくれた。
バスで帰るから。
私はそう言ったのに。
取りたての中型で送るって和也は言い張った。
和也は高校を卒業したら自衛隊に入る。
私は入院する。
これで8回目
仕方ないと思いながらも、病気の自分に苛々する。
生きてることが奇跡って言われて育ってきた。
過保護な親に過保護な兄。
何も知らない私に
和也は沢山の世界を見せてくれた。
嬉しかった。
幸せだった。
和也の存在が私の生きる意味だった。
和也、あなたがいたから辛い治療だって堪えられた。
あなたがいたからここまで生きてこれた。
これからもずっと一緒に
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