「シロの笑顔」

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そんなある日、バイトの帰り道にいつもの公園の横を通り過ぎたとき、僕の視界の端に小さな段ボール箱が映った。気になって、恐る恐る中を覗いてみたところ、汚れた犬が一匹寝ていた。僕がその段ボールを完全に開けると、その犬は起きて、唯一汚れていなかったきれいな瞳を見開いて、視線を離そうとしなかった。僕はなぜか自然とその犬を抱き抱えて、帰り道をゆっくりと歩いていた。
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