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帰り道魂を抜かれたようにフラフラしながら歩いていた。
好きな女の子がいるのに、違う女の子と付き合う事になり、二股をかけるような感じの罪悪感でいっぱいだった。
この時俺の中で天使と悪魔が佇んでいた。
天使「好きじゃないんだからもぅ一回きちんと断るべきだよ」
悪魔「いいじゃないか。美味しい思いができて。バレなきゃ二人ともお前の女だぞ」
こんな戦いをしてると家についてしまった。
いつも通り門が自動で開き噴水の先に見える玄関のドアの前で紗季ちゃんが待っている。
玄関に一歩、また一歩と近づいていくたびに、胸の鼓動が早くなっていた。
玄関に着くといつも通り紗季ちゃんが「お帰りなさい慶様🎵お荷物お持ちします。」
「え、あ、うん」
紗季ちゃんの顔が見れず、下を向きながらカバンを渡す。
「何かありましたか?」
紗季ちゃんの優しい言葉が胸に突き刺さりチクチクする。
「べ、別になにもないよ」
「そうですか」
その後沈黙のまま部屋に行き、カバンを置くとあいさつして紗季ちゃんは部屋を出ていった。
俺は着替えもしないで、ソファーに倒れ込んだ。
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