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そのまま『さようなら』はできないから、とりあえず家に連れていく事にした。
落ち着いてから話を聞いてみると、母親と再婚した父親に毎日暴力を振るわれていたらしく、母親はそれを見ぬふりで助けてくれず。
そんな生活にたえられくて家を出て、あてもなく歩いていたらしい。
歳を聞くと俺と同い年だった。話を終えて一休みしたら、紗季ちゃんが
「いろいろありがとうございました。もぅ行かないと…」
そんな話を聞いてほっとけなくて俺は、「このままここで生活すればいいよ」と勧めた。
紗季ちゃんはいきなりの事で挙動不審になっていた。
「また家に戻っても辛くなるから、ここに住めばいいよ。カメ爺いいでしょ」
「お坊っちゃまがよろしいなら爺は反対しませんよ」と笑って賛成してくれた。
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