-Ⅰ-

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「え~っ?あたしは好きだったけどなぁ~、制服。だってぇ、カワイイじゃん?」 「……、先生はね。でも…、先生は知ってるじゃん?俺がスカートなんかはかない理由…。」 「知ってるよ~?…君はー、『女の子』じゃないからねぇ~。」 「そう。俺は、『女』じゃないのっ。俺は、……『男』だよ!」 「そうだよぉ。で、それを知ってるのは~、あたしだ・け・っ。 …でも、それと授業に出ないのは、関係ない!もう3年になったんだから、たまには授業出なさいっ!」 「…ちぇっ。先生、今日は冷たいねぇ~。…先生、今日から生理?(笑)」 「(怒)こらっ!からかうんじゃないの!あなただって、カラダ上は(生理)くるでしょ!まったくもう!」 浅尾先生はそう言いながら席を立ち、ベッドに座っていた樹の背中を押し、保健室の入り口まで押しやった。 「はいはいっ。わかったよ、今日は授業受ける!…まさか、ビンゴだとは思わなかったよ。」 そして、樹は保健室を追い出された。
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