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翌日・・薫は学校帰り、いつも通う塾ではなく、別の場所にいた。若者の街。ゲームセンターやカラオケボックス等、薫と同年代の人間が集まるお店が立ち並ぶ通りをぼんやりと、歩いていた。何かいつもと違った事をしたかったのだ。同学年の皆は今頃、何をしているのだろう?勉強?心の隙間を埋めるものは一体なんなんだろう?考えれば、考えるほど、自分自身のしたい事がみえなくなっていた。相談できる相手は誰もいない。一人で歩いていると、様々な人間が声を掛けてくる。中年のサラリーマン風の男。スーツをきたいかにも怪しげな男。同年代か、それより少し上の不良という言葉がよく似合う少年達。
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