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また激しい波が襲って来る…
もう中身は忘れたつもりなのに…
ただ浜辺で…
少し離れた所で見守りたいのに…
なぜ?
その波は止まってくれない…
僕はもう貝殻なのに…
何故こんなにも響くの?
もう何も残して無いはずなのに…
僕は一緒には生けないから
だから陸にあがったのに…
泳ぎ上手くないから
ただ流されるだけだったケド
僕は楽しかったから
もっと沖に出て良いんだよ
そんな波打ち際まで来ないで良いんだよ…
僕の手の届かない所まで
僕の見えない所まで行って良いんだよ…
もし行き先を間違えても僕はココにいるから…
その時は僕も波打ち際に行くから…
でもどうか声の届かない所に行って下さい…
僕はもう泳げないから…
でも…
たまにで良いから
泳ぎの下手な貝がいた事を思いだして下さい…
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