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今言われた事が試練なのか。
疑問はたくさんあるがリトルアリスに言われた教訓に従いここは黙っておこう…
千里は黙って頷いた。
「ちょっと待って、ゴールできない場合もあるの?」
リトルアリスがアリスに聞いた。
さっき私には質問しても無駄と言ったのに…
恨めしそうに千里が見つめるものだから、リトルアリスは横目で千里を見ながら
「こういう場合はいいんだよ!!」
と付け加えた。
二人のやり取りを知ってか知らずかアリスは答える。
「もちろん。この先にはたくさんのコースが迷路のようにあなたたちをまっているわ。どれをとるのもあなたたち次第。その道の先に何もなくても、それはあなたたちの運命なのよ。さぁ、どちらが右でどちらが左?選んで頂戴。 」
言い終わるとアリスの顔から急に笑みが消えた。千里はそのあまりにも冷たすぎる表情にごくりと唾を飲んだ。
「わかったよ…じゃぁ僕は右を。」
千里がアリスの表情に目をとられていた隙にリトルアリスがさっさと右側の滑り台に座り位置についた。
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