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外は気持ちよさそうな風が吹いていた。
この世界に季節をつけるなら、きっと春が当てはまるのだと思う。
扉の隙間から外を見てみたが、見える範囲には誰もいない…
気のせいかな?
千里がそう思ったと同時に今度は誰かの声がした。
「時空を渡りましたね。」
そう言って静かに本堂の前に現れたのはハツネだった。
「あっハツネさ…きゃっ」
千里がハツネの元へ行こうと扉を開けようとすると、先ほどまで隅でアヘアヘ言っていたフーラがいつの間にか千里の後ろにいて、飛びついてきた。
「ちょっと!!私あなたにかまってる時間はないのっちょっと!!」
フーラは千里からなかなか離れず、それどころか千里の頭をペシペシと羽で叩いて遊んでいる。
一人と一匹が本堂の扉でそうしているうちに、外からはもう一人の声が聞こえてきた
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