雲一つ無い夏の空の蒼さ

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「そうだ、母に連れられて近所の公園でよく散歩してたんだった。それでこんな気持ちに…。あっ、確か車に跳ねられたのって、あの頃だったなぁ…急に飛び出しちゃって白いスポーツカーに…ん?…いや、事故に遭った事など無い。そんな話聞かされた事もない!」 心拍数が跳ね上がった。異常な胸騒ぎだ。 「あの子が危ない!」 不確定要素などない絶対的な確信。 既に走り出していた。 親子は公園前の横断歩道で信号待ちだ。あと20メートルはあるか…交通量の多くないこの通りは信号の変わりが早い。 あと10…5… 「やばい!青に!」 母親より早く子が反応し踏み出す。 …1メートル
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