果ての無い階段、上る程に沈む太陽

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一様に駅の階段を上り、改札を通って、プラットホームへ。 いましがた電車が出てしまった。加速する最後尾とすれ違い、ちょっと残念な気分だ。 都心から幾分離れたこの駅は、今の時間帯だとダイヤはおよそ10分置きだろうか。直ぐさま空きベンチに目を付け腰を降ろすと、足の疲労がどっと押し寄せて来た。 「あれだけ歩けば疲れるよな…背中も痛いし…」 そんな事を思い、膝に肘をかけ俯いてるとウトウトしそうになってきた。 「ヤバイ、ヤバイ。こんな所で寝たくないや」 睡魔を振り切るように顔を上げると、自分の部屋にいた。 「………なんか得したかも。このまま寝ちゃうか」
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