雲一つ無い夏の空の蒼さ

6/13
前へ
/19ページ
次へ
ていて、周囲の動きや自分の行動を予見出来るのだ。事後にハッと気付くデジャブとは違うものである。  こんな事があった。玄関を開けて外へ一歩踏み出した所で財布を忘れている事に気付き、閉じかけのドアのノブを引いて玄関に入ろうとすると、何故か外へ足を一歩踏み出していのだ。ドアを引いていた筈が押している、そして打合せたように財布がズボンのポケットに入ってないと気付く。いや、ここで「気付く」のも可笑しな話だ。既に知っていて解っているのだから。ドアが開いて自然光が顔に当たった瞬間ピンときている「また時間が戻ったな。一歩踏み出し、タイルに足が着くと同時
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加