信長との出会い

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本堂の入口辺りから、 異様な空気が仏壇目掛けて 近付いて来るのを、 勝家は背中で感じ取った。 勝家は、不作法とは心得ながらも、後ろを振り向いた。   いや、彼だけではない。 家老衆はおろか、信定までも、 この異様な空気… 時をも捩じ曲げる、 牛鬼がごとき魔王が降臨した かのようなこの空気によって、 彼らの目線は、その『魔王』に 奪われていた。   その『魔王』こそ、 信秀が嗣子、三郎信長その人であった。
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