第1華 契約

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「ただいま…。」 どこにでもある普通の家の玄関で、少女の声がした。 少女はそのまま革靴を脱ぎ、二階の自分の部屋へ向かった。 と、その時。 「ん…? 何か、雰囲気が違う?」 少女は小さな独り言をもらした。けれど言葉にしてはみたものの、特に確信がある訳ではなかったので、気にしないことにした。 だが、少女が自分の部屋の扉を開けた瞬間… 「っえ!?」 一瞬目映い光に包まれたかと思えば、次の時には紫色の空間にいた。 天井も床もなく、ただ『空間』があるだけ。 少女はそこに浮くように立っていた。 「…は? え!? 何なのよココ!ι」 少女は一人パニックになり、頭にはてなマークを浮かべ始めた。 だが、そんな少女の問いに答えるものがいた。 「ここはドールと呼ばれる者特有の空間…。その中の内の私の空間にあたるね。」 .
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