第1華 契約

5/5

6人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
「まず、私の名前は紫姫(シキ)。」 人形、紫姫はそこから自分について語り出す。 紫姫は、combat seed's (コンバットシーズ)と呼ばれるドールシリーズの一体である。 どうやらシリーズは全部で10体いるらしい。 combat seed'sの意味は、戦う種達。 その意味の由来は、彼女達が行っている事にあるらしい。 彼女達の目的は、ただ1つ。 人間になる事…。 本来ならば人形が人間になるなど到底ありえない話。 だが、紫姫達を創った、父とも言える人形師…虹宝(コウホウ)ならば可能なのだと言う。 ただし。 人間になれるのはたった一体。 紫姫達は人間になるために、お互いにお互いを潰しあっているのだ。 今までも幾度となく戦い、決着が着かぬままだった。 その戦いの際に用いられる戦法が、契約者である人間の身体を使う事。 人形は魂を一時的に契約者に移し、契約者の身体で戦う。 人形の身体は人間になるために使うために、決して戦いには用いれないのだ。 だからこそ、人形は人間との契約を行う。 契約の際には、それぞれの人形が象徴する宝石のピアスが渡される。 …戦い続ける人間の種達。それがcombat seed'sのドール達である。 .
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加