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「まず、私の名前は紫姫(シキ)。」
人形、紫姫はそこから自分について語り出す。
紫姫は、combat seed's (コンバットシーズ)と呼ばれるドールシリーズの一体である。
どうやらシリーズは全部で10体いるらしい。
combat seed'sの意味は、戦う種達。
その意味の由来は、彼女達が行っている事にあるらしい。
彼女達の目的は、ただ1つ。
人間になる事…。
本来ならば人形が人間になるなど到底ありえない話。
だが、紫姫達を創った、父とも言える人形師…虹宝(コウホウ)ならば可能なのだと言う。
ただし。
人間になれるのはたった一体。
紫姫達は人間になるために、お互いにお互いを潰しあっているのだ。
今までも幾度となく戦い、決着が着かぬままだった。
その戦いの際に用いられる戦法が、契約者である人間の身体を使う事。
人形は魂を一時的に契約者に移し、契約者の身体で戦う。
人形の身体は人間になるために使うために、決して戦いには用いれないのだ。
だからこそ、人形は人間との契約を行う。
契約の際には、それぞれの人形が象徴する宝石のピアスが渡される。
…戦い続ける人間の種達。それがcombat seed'sのドール達である。
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