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これが夜の支配者の気分なのかな。
赤の月。見つめていると今度は胸が騒いだ。荒くざわついて、食事を終えたばかりだというのに血を求めたくなる。月が血と同じ色のせいなのか。
自分のヴァンパイアの血が理性を取り払ってしまいそうだ。
人を襲え、血を求め、人など殺してしまえと。
人を殺すのは嫌いじゃない。血は美味しいし、人を殺しても当然罪悪感だってないしね。
だけど月が支配者だとしたなら、それに従うのもしゃくだ。
ボクは誰にも従いたくない。縛られたくない。ボクはやりたいようにやるだけ。夜の支配者なんかはいらない。月はただ空に浮かぶだけの月であればいい。
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