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行き交う無数といる人間たちを見ながら、ご馳走だ、と美味しそうな人間を探してしまう。何処を見ても人間がいる。だが酒場で見たようなご馳走はこんなにも人がいる中にもいなかった。
あの時あの少女を食べそこなってしまったのは本当におしかった。またいつか見つけだして食べるときを心待ちにしている。
人間たちの放つ香りの中にまずそうな匂いが混じって来て、ボクは空を見上げた。
ボクと同種の存在の臭い。ヴァンパイアだ。奴らは雲の上を旋回して大勢いる人間の中から獲物を選んでいる。
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