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突然眠りから醒めたことに自身も驚き、がばりと半身を起こす。目の前に広がるのは、Gパンや靴下が脱ぎ散らかされ、マンガ本が無造作に撒き散らかされている自室。窓から差し込む街灯の明かりが、薄く照らしてくれていた。
タオルケットを払う。下はトランクス、上は昨日一日着ていたTシャツ。それが現在の格好。夏場の定番だった。
暫くボーッとする。頭が重い。段々と頭が前に垂れていく。そのままベッドの端で山を作っている掛布団に頭を埋めた。そのまま、また暫く動かないでいる。こうしていると、血液が首の動脈を通って頭まで通っていくのが感じられる。ドクンドクンと脈打って。しかし、頭から静脈を通って戻ってくる血液の流れを感じることができないのが、不思議だった。
次第に意識がはっきりとしていく。
――なんでだろう。
携帯電話を探すと、背面のディスプレイが枕元で光を放っていた。
――なんで僕は起きてしまったんだろう。
携帯電話を開いて時刻を確認する。
――まだ三時半か。
ディスプレイの時計は三時三十六分を表していた。
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