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ブラッドの足元、砂地の地面に無数の銃弾が撃ち込まれ激しい音と共に大量の砂煙りを上げると、魔性壁に接触した時に発生した煙りとが混ざり合いブラッドの視界を塞ぐ。
むせて咳込んでしまい、目を開けているのも難しい程の濃い煙りが包み込み、魔性壁で守られている為それらの影響が無いにしろ、ブラッドは完全に修二の姿を見失っていた。
走りながらトリガーを引き続けていた修二はその隙に間合いを詰めると背後に回り込む。
そして咄嗟に銃をしまい勢いをつけながら剣を大きく振りかぶると、そのまま垂直に振り下ろし渾身の一撃をブラッドの背中に叩きつけた。
そう、修二の作戦はブラッドの視界を塞ぎその隙に背後から切りつけるという物。
いくら余裕で突っ立っているとはいえ、ブラッドが反撃してこない、簡単に背後を取らしてくれるなどという保障は何処にも無い。
それ故に真っ直ぐ突っ込んで来ると見せかけ、ブラッドの足元の砂地、魔性壁へと銃弾を打ち込み煙りで自分の姿が見えない状態にまで持って行き、咄嗟に背後に回ったと言うわけだ。
修二は魔性壁について詳しい事は分からない……いや、殆ど知らないと言った方が正しいだろう。
その為ブラッドの正面は魔性壁で守られているが、背後は分からない。
もしかすると魔性壁が発動しているのは正面だけで、背後からなら攻撃を当てる事が出来るかも知れないと言うあらゆる可能性を試した……いや、試そうという修二の考えだ。
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