第十二章 ~正体~

5/9
前へ
/402ページ
次へ
「そうなるな…まぁバランス的には悪くないチームだろうな」 条威はそう言って、戦力を評価した。 「そうね…それに近接戦闘型も、中距離戦闘型も、遠距離戦闘型も全部優秀な人が揃ったよね」 「うん…中々いいチームだよね」 羽柴と御貴もそれぞれそう言って、戦力を評価した。 「あとはこれからの成長次第だな……快翔がちゃんと動けるようになったら、厳しい特訓をするらしいから、覚悟しといた方がいいぞ」 「…覚悟しとくよ」 俺は条威の言葉を聞き、顔を引きつらせながらそう言った。 厳しい特訓か……絶対にヤバいくらいの厳しさだろうな…。 俺はそんな事を思いつつ、その後も条威達とゆっくりと話し続けた。 そして時間は過ぎ、気付いたら日は暮れ始めていた。 「あっ…もうこんな時間になってたんですね」 「本当だ…そろそろ帰らないとね」 朱姫と御貴はそれぞれ外を見て、そう言った。 「じゃあ快翔君を休ませないといけないから、私達は帰りましょうか」 羽柴はそう言って、座っていた椅子から立ち上がり、御貴と朱姫も立ち上がった。 だが条威だけは立ち上がらないで、まだ座っていた。 「あれ?条威君はまだ帰らないの?」 「あぁ…俺はまだ快翔と話したいことがあるからな…お前達は先に帰りな」 羽柴が条威にそう聞いたら、条威はそう言い返した。 「そうですか…ではわたくし達は先に帰ってますね」 朱姫は条威の言葉に頷き、羽柴達と一緒に俺に別れを告げて、部屋から出て行った。
/402ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43972人が本棚に入れています
本棚に追加