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そして部屋の中には、俺と条威の二人しかいなくなった…。
「さて…それじゃあ遥香達がいなくなったから、一つ質問していいか?」
条威は羽柴達がいなくなったのを確認してから、そう俺に聞いてきた。
「あぁ、何が聞きたいんだ?」
俺はそう言って、条威に質問するように促した。
「…お前は自分の力に気付いたのか?」
俺は条威の質問に、思わず身体をピクッとさせて、驚いてしまった。
まさか条威の奴…俺の力について何か知ってるのか…?
俺はそう思って頷こうとしたが、一度思いとどまった。
もしかしたら条威が美作みたいに、俺を狙ってる可能性も無くはないんだよな…。
まぁたぶん可能性はゼロだろうけど、まずは知らないフリをするか。
「力って何の事だ?」
俺は自分では完璧な演技をしたと思いつつ、そう言った。
「くだらない芝居などするな…」
だが俺の演技はあっさりと見破られてしまった。
「力を得たのだろ?精霊達の力をな…」
そして条威は射抜くような視線を俺に浴びせながら、そう聞いてきた。
ってか力の正体までバレてるし…。
こりゃ下手な芝居を打つよりも、正直に話した方が良さそうな気がするな…。
俺はそう思って、正直に言う事にした。
「確かにお前の言う通り、精霊達の力を得たよ……でもなんでお前がそんな事を知っているのか教えてくれないか?」
俺は正直にそう言い、さらに何故条威が俺の力について知っているか聞いてみた。
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