第十二章 ~正体~

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そして部屋の中には、俺と条威の二人しかいなくなった…。 「さて…それじゃあ遥香達がいなくなったから、一つ質問していいか?」 条威は羽柴達がいなくなったのを確認してから、そう俺に聞いてきた。 「あぁ、何が聞きたいんだ?」 俺はそう言って、条威に質問するように促した。 「…お前は自分の力に気付いたのか?」 俺は条威の質問に、思わず身体をピクッとさせて、驚いてしまった。 まさか条威の奴…俺の力について何か知ってるのか…? 俺はそう思って頷こうとしたが、一度思いとどまった。 もしかしたら条威が美作みたいに、俺を狙ってる可能性も無くはないんだよな…。 まぁたぶん可能性はゼロだろうけど、まずは知らないフリをするか。 「力って何の事だ?」 俺は自分では完璧な演技をしたと思いつつ、そう言った。 「くだらない芝居などするな…」 だが俺の演技はあっさりと見破られてしまった。 「力を得たのだろ?精霊達の力をな…」 そして条威は射抜くような視線を俺に浴びせながら、そう聞いてきた。 ってか力の正体までバレてるし…。 こりゃ下手な芝居を打つよりも、正直に話した方が良さそうな気がするな…。 俺はそう思って、正直に言う事にした。 「確かにお前の言う通り、精霊達の力を得たよ……でもなんでお前がそんな事を知っているのか教えてくれないか?」 俺は正直にそう言い、さらに何故条威が俺の力について知っているか聞いてみた。
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