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しばらく試合が続き…
どたんっ
愛『ぎゃあっ!』
勇「へっへっへ―♪ここから30秒間もがいて外せるもんなら外してみろ♪」
愛は勇に押し倒され、寝技に持ち込まれた。
愛『きぁ~!離せぇ!!;っていうか最初空手だったのに、なんで柔道になってんのさッ!!?』
勇「やっぱ寝技しなきゃつまんねぇじゃん?」
愛『空手に寝技はないでしょ!!;』
勇「だから柔道だって…」
※試合中にこんな会話は普通しません。いきなり空手から柔道なんてこともありません※
じ―ちゃん「20秒経過!!」
何故かじ―ちゃんも空手から柔道に変わったことを気にせず、柔道ルールに切り替えている。
愛『むぁ―――!!』
バタバタともがくが勇の抑え込みは強く、外れそうにない…。
じ―ちゃん「5、4、3、2、1!一本!!」
大きな声が響き、愛の全身から力が抜ける。
勇「ふ―、勝った勝った♪」
満足気な笑みを浮かべながら、勇は愛から離れた。
愛『あ~~っ!もう!また負けた!』
悔しそうな顔つきで愛も起き上がる。
じ―ちゃん「いやいや、面白い試合じゃったわい!
さて皆~、稽古に戻るぞ~」
あっさりとした様子でパンパンと終わりの合図を出す、じーちゃん。
あっさりすぎる。
そして子供たちの稽古へと戻っていった。
愛『うぅ…』
膨れっ面な愛は道場の隅にしばらく座り込んでいる…。
まるで子供。
そこに、勝者の勇が近寄ってきた。
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