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愛『ええ!?また彼女できたの!?』
帰り道、ちょうど靴を履いていたところ、勇とバッタリ会ったので、2人で帰っている。
勇「いやぁ、あのあとすぐに声かけられてさ、俺って断れない男だからOkしちゃった」
シシっと白い歯を見せながら勇は笑った。
愛『…ねぇ、勇。あたしと帰っていいの?彼女と帰ればイイのに』
勇「どうせその後、道場直行だからいいんだよ」
愛『えっ!!直行で来るの!?』
勇「おう。駄目なの?」
愛『いや…いいけどさ…』
説明します…。
あたしの家は、実は道場をやっています。
そこであたしも勇も、ずっと一緒に武術を習っておりました。
そして今に繋がります。
『あっ!愛らぶ勇コンビだぁ!!』
どこからか大きな声でそう言われた。
勇はニコっと笑って振り返り、愛はキッと敵意剥き出しの顔で振り返った。
女子が2人…。
愛の様子を見て、そそくさと歩いていく。
勇「あーぁ…」
勇は残念そうな声を出しながら女子たちに手を振った。
愛『あ―!もう!このあだ名、学校中に広まって困ってんだからね!?』
勇「小学校からじゃん。今に始まったことじゃなし」
愛『そうだけどっ!なんだよ!“愛らぶ勇”の間の“らぶ”って!?別に愛してねぇっつーの!!』
ギャアギャア騒ぎながら歩いていく愛を、目を細めた笑みで勇は見ていた。
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